バスケ界の歴史をも変えた天才スリーポイントシューター、ステフィンカリー。
NBAの数々の新記録を打ち立て、”花形シュート=ダンクシュート”という定義すら”スリーポイントシュート”に塗り替えてしまいます。
それは歴代最高のシューターと言わしめるほどであり、NBAのオフェンスに革命を起こしたと評価されました。
そんな彼を人はなぜ天才と呼ぶのか、ステフィンカリーの凄さを紐解いていきましょう。
今回はバスケを変えた男、ステフィンカリーの凄さについて詳しくご紹介していきます!
ステフィンカリーの凄さとは?バスケを変えた天才
Most points by a reigning MVP on Opening Night since Kareem in '72
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ステフィンカリーの凄さを5つ挙げました。
- スリーポイントを花形シュートへと昇華させた
- 圧倒的なハンドリング
- NBAの歴史を塗り替える記録
- センスの塊・アシスト
- 華々しい受賞歴
これらについて、詳しく解説していきます!
凄さ①スリーポイントを花形シュートへと昇華させた
oh me oh my
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ステフィンカリーの凄さの1つ目が
スリーポイントを花形シュートへと昇華させた
ということです。
突如現れたステフィンカリーの存在が、これまでのNBAの常識さえも覆すこととなった要因は、”スリーポイントシュート”でした。
それまでの花形シュートは”ダンクシュート”でしたが、ステフィンカリーにより”スリーポイントシュート”が花形シュートとなったのです!
花形シュートは無論”ダンクシュート”
WASatGSW、カリーのダンク pic.twitter.com/q3dgLCGMoI
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これまでのNBAの花形シュートと言えば、マイケル・ジョーダンのフリースローラインからのダンクのような”派手なダンクシュート”が定番でした。
そんなNBAでは、ダンクシュートの見た目を競い合う「スラムダンクコンテスト」があるほど。
上記でのダンクシュートを決めているデリック・ジョーンズJrの光景も、彼が優勝した「スラムダンクコンテスト」で披露されたものです。
確かに派手なダンクシュートはかっこいいですし、とても会場も盛り上がります。
しかし、そんなNBAの常識を覆したのがステフィンカリーの存在だったのです。
花形シュートの新定番は”スリーポイントシュート”
51 points with 10 treys #StephGonnaSteph#WarriorsArchive: Making of a Champion, presented by @HPE pic.twitter.com/YvX3r4qhi8
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突如現れたステフィンカリーの存在が、これまでのNBAの常識さえも覆すこととなった要因は、”スリーポイントシュート”でした。
ベイビーフェイス・アサシン(童顔の暗殺者)の異名を持つステフィンカリーは、イケメンなルックスとトップクラスの実力を兼ね備えたスーパースター。
そんなステフィンカリーの驚異的な”スリーポイントシュート”が注目されたことで、NBAチーム全体としても、より得点の多いスリーポイントシュートを多投していくスタイルへと変化していくのでした。
そしてステフィンカリーは、通常のスリーポイントラインからのシュートに留まらず、コート内のどこからでもシュートを打ててしまうのです。
ときには、当前のようにセンターサークル付近からも打つこともあり、そのシュートは圧倒的に成功率が高いです。
さらに凄いのは、どんなシチュエーションでもスリーポイントシュートを打てるということ。
従来のシューターは味方のアシストやスクリーンを利用し、オープンになった状態でスリーポイントシュートを打ちますが、ステフィンカリーはシュートセレクションなどお構いなしに、通常のジャンプシュートと同じようなタイミングで打つのです。
極度に省略化されたシュートフォームで、高確率のスリーポイントシュートを決めてしまいます。
そして特筆すべきは、ステフィンカリーのスリーポイントシュートの成功数。
通常NBAではシーズン通して200本以上のスリーポイントシュートを決めればリーグ屈指のシューターと言えるところ、402本のスリーポイントシュートを決めてしまうのがステフィンカリーなのです。
当然そんなプレイヤーがいれば、対戦するチームのディフェンスも今まで通りとはいかず、ディフェンスすらも変革を起こしたのでした。
凄さ②圧倒的なボールハンドリング
続いてステフィンカリーの凄さ2つ目が
圧倒的なハンドリングです。
芸術的なドリブルテクニック
ステフィンカリーと言えば、驚異の記録を更新しているスリーポイントシュートに注目されがちですが、ボールハンドリングも超一流です。
決して体型では恵まれていないステフィンカリーは、ドリブルにも工夫をしているようで、ドリブルを強くするのではなく、柔らかく優しいドリブルをしているのです。
さらにその優しいドリブルの弱点を補うために、
- 接触に強くなること
- ハンドリングに意識を向けない状態で、状況を把握し判断できる余裕を持つこと
これらを徹底することで、そのミスを解消しています。
その結果、相手を翻弄するステップバックや、クロスオーバーからの細かいテクニックなどが繰り出されているのです。
リーグ屈指のテクニカルなドライブイン
The Steph effect.
February 4, 2015 – Steph connects on 10 triples en route to 51-point explosion against Dallas.#WarriorsArchive: Making of a Champion, presented by @hpe pic.twitter.com/x7iLrKillU
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ステフィンカリーがドライブインをするときは、身体能力に頼ったトップスピードではなく、ハンドリングスキルでディフェンスを抜き去ります。
ディフェンスは彼のジャンプシュートを警戒するため、距離を離すわけにはいきません。
そうするとステフィンカリーはドライブインをしやすくなり、楽にディフェンスを置き去りにできるのです。
このように、強力なスリーポイントシュートという武器を持ちながら、ディフェンスに警戒されれば、得意のドリブル技術でドライブインを決めてしまうステフィンカリー。
正直、相手からすれば抑えようがない状態を作り出してしまうのです。
凄さ③NBAの歴史を塗り替える記録
続いてステフィンカリーの凄さ3つ目が
NBAの歴史を塗り替える記録になります。
スリーポイントシュート成功数と、200本以上のスリーポイント成功を7シーズン連続
ステフィンカリーの持つ数々のNBA記録をまとめてみました。
まずはこちらをご覧ください。
NBA記録
- シーズン3P成功数 : 402(2015-2016シーズン)
- 7シーズン連続で200本以上の3ポイント成功
- 1試合オーバータイム得点 : 17(2016年5月9日)
- プレーオフ連続試合3P成功:112(2013年4月20日 – )※継続中
- 1シーズンプレーオフ3P成功数 : 98(2015年)※クレイ・トンプソンとタイ
注目すべきは何といってもNBAの歴史を塗り替えた、1シーズンでのスリーポイントシュート成功数と、200本以上のスリーポイントシュート成功を7シーズン連続で更新し続けていること。
まず、1シーズンでのスリーポイントシュート成功数の402本ですが、それまでの記録はレイ・アレンの269本でした。
この差を見れば、この更新の凄さがどれほどかは言うまでもありませんね。
さらに、1シーズンの成功数の2位の324本、3位の286本という記録も、実は全てステフィンカリーによるものなのです。
続いては、200本以上のスリーポイントシュート成功を7シーズン連続で更新し続けていること。
NBA屈指のスリーポインターとしての基準のひとつに、1シーズンに200本以上スリーポイントシュートを成功させるというものがあります。
ステフィンカリーは、その基準を7シーズンにも渡って超え続けています。
いくらスリーポイントシュートが武器だと言えども、7年もの間その記録を維持し続けているのは驚異的です。
歴代最速597試合でキャリア通算スリーポイント2000本達成
ステフィンカリーは2019年、通算スリーポイントシュート成功数2285本に到達して、歴代3位に躍り出ました。
通算スリーポイントシュート成功数2000本までに要した試合数が、597試合というのは歴代最速でした。
キャリア通算スリーポイントシュート成功数ランキングで1位のレイ・アレンですら、2000本を達成したのは824試合。
続く2位のレジー・ミラーが1077試合なので、いかにステフィンカリーが最速で成功数を伸ばしているかがわかります。
ちなみに、1位と2位の選手は歴代屈指のシューターですが、すでに現役を引退しています。
ステフィンカリーが通算成功数ランキングで1位に輝く日もそう遠くないでしょう!
凄さ④センスの塊・アシスト力
33 Points. 10 Assists. Game-Winner.#WarriorsArchive: Making Of A Champion, presented by @HPE pic.twitter.com/hssRXFkMBc
— Golden State Warriors (@warriors) May 22, 2020
続いてステフィンカリーの凄さ4つ目が
センスの塊・アシストになります。
ステフィンカリーが優れているのは自身のプレーだけではなく、チームメイトのアシストまでにも渡ります。
PGというポジションで司令塔としての能力を求められる中で、ステフィンカリーは前述の通り、優れたドリブルテクニックでボールを運び、広い視野と判断能力でチームメイトをアシストします。
もちろん相手ディフェンダーも、彼に簡単にシュートは打たせまいと必死にディフェンスしますよね。
しかしステフィンカリーは、自身に相手ディフェンダーを引きつけておいてから、フリーの味方にパスをさばく能力も非常に高いのです。
さらにアシストのセンスがずば抜けており、ビハインドバックパスなどを用いて、トリッキーでかっこいいアシストを決めてしまうのです。
凄さ⑤華々しい受賞歴
ステフィンカリーすごい…
1試合53得点って超人の域だなあのロングスリーはいつ見てもたまらなく好き pic.twitter.com/2umMBhmNhX
— Kento (@Kent_MU_A) April 13, 2021
最後に、ステフィンカリーの凄さ5つ目として
華々しい受賞歴が挙げられます。
ステフィンカリーの凄さはNBAの記録更新に留まらず、数々の名誉ある賞を受けています。
さらに、その受賞歴の輝かしさは素晴らしいの一言に尽きます。
ステフィンカリーの受賞歴をまとめてみました。
受賞歴
- NBAチャンピオン : 2015,2017. 2018
- 得点王 : 2016
- スティール王 : 2016
- オールNBAチーム
- 3×1stチーム : 2015, 2016, 2019
- 2×2ndチーム : 2014, 2017
- 3rdチーム : 2018
- NBAオールスターゲーム出場 : 2014-2018
- NBAスリーポイント・シュートアウト優勝 : 2015
- NBAスキルチャレンジ優勝 : 2011
- NBAオールルーキーチーム1stチーム : 2010
- フリースロー成功率1位 : 2011, 2015, 2016, 2018
- MVP : 2015, 2016
こうしてみると、すさまじい受賞歴ですよね。
その中でも、チームとしての成績が伸び悩んでいたゴールデンステート・ウォリアーズを、3度のNBAチャンピオンまで押し上げました。
そして2度のMVP受賞のうち2度目の受賞の際には、過去のレジェントたちも成しえなかった、NBA史上初の満票でのMVP受賞も果たします。
さらに、チームとしても79勝9敗というNBA歴代1位の好成績を残しました。
そのうえ、史上初の満票MVPを受賞した2015-2016シーズンのステフィンカリーは神がかっていました。
なんと、”50-40-90”と”得点王”を同時に達成してしまったのです!
”50-40-90”とは下記3つ全てを1シーズン中に達成することです。
- フィールドゴール成功率の平均が50%以上
- スリーポイントシュート成功率の平均が40%以上
- フリースロー成功率の平均が90%以上
歴代でも50-40-90を達成したプレーヤーは、ステフィンカリー含め7人しかいないので、どれだけ難しいことかわかりますね。
さらにこの年は、1試合平均得点が30.1点でキャリア初となる得点王も獲得しました。
この2つを同時達成するには、とにかく高確率なシュートで、シーズン通して大量得点し続けなければ不可能なのです。
まとめ
今回は、ステフィンカリーの凄さについて詳しくご紹介しました。
ステフィンカリーの凄さを5つ挙げました。
- スリーポイントを花形シュートへと昇華させた
- 圧倒的なハンドリング
- NBAの歴史を塗り替える記録
- センスの塊・アシスト
- 華々しい受賞歴
数多くのバスケ界の歴史を塗り替え、これまでの常識すらも覆したのは彼しかいないといっても過言ではないでしょう。
従来のオフェンスに革命を起こし、相手チームのディフェンスまでも変えさせるとは、ステフィンカリーがとても恐れられる存在だと証明されました。
これを機に今もなお、記録を更新し続けるステフィンカリーの行く末を、見届けてみてはいかがでしょうか?
まだまだ、活躍を見せるステフィンカリーから今年も目が離せません!