2019年にNBAドラフトでワシントン・ウィザーズより1巡目指名を受け、日本人初の快挙を成し遂げたことで、一躍名を馳せた八村塁。
ルーキーシーズンながらも1試合平均13.5得点、6.1リバウンド、1.8アシストという輝かしい成績を残しました。
ドラフト9位指名だった八村塁ですが、ルーキーシーズンの活躍を受け、NBAスカウトは”ドラフト3~4位相当の実力”と評価しました。
そこで今回は、八村塁はどんな高校時代を送っていたのか、出身高校の偏差値やウィンターカップの成績などについて調べてみました!
また八村塁が念願のNBAでのプレーが決まり、真っ先に連絡したのは彼の恩師である高校時代のコーチ。
八村塁が恩師と呼ぶ高校時代の所属チームを率いていたコーチについても調べてみましたので、最後までお楽しみください。
八村塁の高校時代のウィンターカップ成績
バスケの強豪校である明成高校に入学し、1年生からスターターとして活躍していた八村塁。
高校バスケと言えばウィンターカップですね。
ウィンターカップとは毎年12月に行われる高校バスケの全国大会であり、全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会(1971年~2016年)と全国高等学校バスケットボール選手権大会(2017年~)を指すもののことです。
そのウィンターカップでも大活躍を見せた八村塁のウィンターカップ成績についても、詳しく調べてみました!
まず簡単にまとめますと、
- 八村塁1年生:ウィンターカップ優勝
- 八村塁2年生:ウィンターカップ優勝
- 八村塁3年生:ウィンターカップ優勝
というように、八村塁はウィンターカップを3連覇しているのです!
ではそれぞれ詳しく紹介していきましょう。
八村塁高校1年生のウィンターカップ成績
2013年のウィンターカップ、明成高校は3年生を軸にしたチームの中で、唯一の1年生として八村塁はスターターに選ばれました。
そして決勝戦ではゴール下を支配して32得点を決め、チームに貢献してみせたのです。
〇明成高校92-78福岡大学附属大濠●
その結果、明成高校はこの年のウィンターカップ優勝を果たしました。
2013年のウィンターカップ、明成高校のスーパールーキーは間違いなく八村塁でした。
197cmの身長と群を抜いた身体能力を持っていたものの、実はこのウィンターカップまでに目立った活躍はなく、佐藤久夫コーチの元で基礎をしっかりと学びます。
その甲斐あって、まるで教科書通りのようなポストアップの上手さやタイミングの良さ、さらにはフェイクやステップを巧みに使って攻めて、柔らかくて正確なフィニッシュ。
ブロックショットやリバウンドも長いリーチを生かして、伸びのあるプレーを見せました。
今までの日本には、ここまでしなやかでダイナミックなポストプレーをする選手はいなかったのです。
その八村塁の活躍は、大会得点ランキングで2位に輝き証明されました。
八村塁高校2年生のウィンターカップ成績
2014年のウィンターカップの明成高校のチームは、1年生と2年生のみで構成され、2年生エースの八村塁と司令塔の納見悠仁がチームを引っ張りました。
残り1分を切って69-69の同点から、八村塁のブロックとアシストから見事逆転勝利を飾りました。
〇明成高校71-69福岡大学附属大濠●
この年も八村塁の活躍により、明成高校はウィンターカップ優勝を果たしたのです。
この決勝戦は明成高校が先行するも福岡大学附属大濠に逆転され、最終クォーター残り2分で八村塁が同点シュートを決めます。
残り1分を切ってなおも同点、ここで八村塁がダンクシュートをブロックしてみせ、自らリバウンドを拾いノーマークだったシューターへパスをして、3ポイントを狙わせました。
しかしシュートは外れるや否や、今度はリバウンドに跳び右手1本でタップシュートを叩き込み、逆転シュートを決めたのです。
これが決勝点となり、明成高校は2年連続3度目の優勝に輝いたのでした。
八村塁高校3年生のウィンターカップ成績
[宮地陽子コラム第63回]八村塁インタビュー「日本、明成高校で練習してきたことをそのまま出せた」 | NBA Japan https://t.co/dzYxTMe2hf @yokomiyaji @Louis_8mura pic.twitter.com/SP5DU8AhVb
— NBA Japan (@NBAJPN) February 22, 2016
2015年のウィンターカップの明成高校は、3年生のエース八村塁率いるチーム構成で、優勝候補に挙げられていました。
しかしこの年のチームは、強力なスタメンに比べると控えの層が薄いこと、選手の負傷や多くの勧誘を受ける八村塁の不在など、様々な問題に悩まされていました。
そんな不安要素を抱えながらも、『高校生を超えるチームになること』を目標に掲げ、誰かが欠けても機能するチームへと成長を見せ、八村塁をケガで欠いた時間が多かった決勝戦でも見事勝利を収めたのです。
〇明成高校78-70土浦日本大学高等学校●
この年も八村塁の34得点、19リバウンドという活躍もあり、見事ウィンターカップ優勝を果たしました。
これにより明成高校は、ウィンターカップ3連覇を達成しました。
さらに、ここでお気づきの方も多いかと思いますが、明成高校のウィンターカップ優勝は5回。
ということは、明成高校ウィンターカップ優勝回数5回の内、3回はこの八村塁が在籍していた3年間によるものだったのです!
八村塁の高校時代の所属チームはどこ?
中学校からバスケットボールを始めた八村塁が進学を決めた高校は、
宮城県の明成高等学校でした。
明成高校の男子バスケットボール部は、2005年創部とかなり歴史が浅いながらも、近年では全国区レベルの強豪校となっています。
これまでの明成高校男子バスケットボール部の成績は以下の通り。
- 全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会 優勝4回
- 全国高等学校バスケットボール選手権大会 優勝1回
- 高校総体 優勝1回、準優勝3回
全国高等学校バスケットボール選抜優勝大会と、全国高等学校バスケットボール選手権大会は、俗にウィンターカップと呼ばれる大会のことなので、合わせるとウィンターカップで5回も優勝に輝いているのですね。
創部15年余りで、ここまでの成績を残すとは強豪校たる所以がわかります。
八村塁の高校時代のコーチ
中学校からバスケットボールを始めた八村塁の秘めた潜在能力を引き出したのは、高校時代のコーチである佐藤久夫でした。
まずは、佐藤久夫の経歴をまとめてみました。
1986年~2001年 | 自身の母校・仙台市立仙台高等学校にて、男子バスケットボールの監督を務める。1999年、2000年のウィンターカップで全国制覇へ導く。 |
2002年~2004年 | 2002年に公立高校の教員を退職し、日本協会強化本部の選任コーチを務める。 |
2005年 | 宮城・私立明成高等学校にて、男子バスケットボール部の創部と共に監督に就任。 |
2005年~2020年 | 創部5年目(2010年)でウィンターカップ優勝。その後、ウィンターカップ優勝5回、インターハイ優勝1回、準優勝3回を誇る全国屈指の強豪校へと押し上げた。 |
これだけ見ても、佐藤久夫がいかにバスケットボールに精通しているかがわかります。
そのうえ、無名の高校をバスケットボール強豪校にまで押し上げたことから、そのコーチング力の高さをうかがい知ることができます。
さらに特出すべき点は、佐藤久夫のコーチング力です。
現在コーチを務める明成高校のように私立であれば、実力のある選手を全国からスカウトすることが可能です。
ところが以前、佐藤久夫がコーチを務めていた仙台高校は公立高校だったため、そのようなスカウトはできず県内の選手のみでチームを作っていました。
決して恵まれた体型ではない”いわゆる普通の高校生たち”を、全国大会上位へ常連となる優秀な選手へと育て上げ、全国大会2度の優勝へと導いたのでした。
その2度の全国制覇でガードとして活躍した志村雄彦選手の身長は、なんと160cm。
そのため現在でも明成高校には、志村選手に憧れて入部を希望する160cm台の選手がたくさんいるようです。
このように佐藤久夫が大事にするコーチングとは、どんな環境でも選手個々の可能性を引き出しながら選手の質に応じた強化を行い、チームを全国上位に導くというもの。
しかし特段変わったことをしているわけではなく、それは「誰もができることをしっかりやれば、日本一になれる」と答えた佐藤久夫のインタビューからも伺えます。
こんな素敵なコーチと出会えたからこそ、八村塁も佐藤久夫のことを恩師と呼ぶのでしょう。
きっとこの明成高校時代に得たものは、彼の中でも特別なものとなっているのは間違いありません。
八村塁の高校の偏差値
八村塁の通っていた明成高校の偏差値は、
39(2020年現在)です。
明成高校には様々な学科がありますが、どの学科も偏差値は39です。
全国平均で見ても、どちらかと言えば偏差値は低いほうに入りますね。
しかし、明成高校はスポーツ第一の学校なので、そちらに注力しているのでしょう。
まとめ
今回は八村塁の出身高校の偏差値や、輝かしい成績を残したウィンターカップの成績について詳しくまとめました。
さらに八村塁が恩師と呼ぶ、高校時代のコーチである佐藤久夫についても調べてみました。
もしかしたら八村塁が佐藤久夫コーチと出会っていなければ、今のようにNBAで活躍する姿は見られなかったかもしれないと思うと、奇跡のような出会いですね。
ルーキーシーズンでも更なる成長を見せ、ますます今後の活躍が期待される八村塁の未来が楽しみです!