2018年公開の映画『ブラックパンサー』で、ヴィランとして登場したキルモンガー。
キルモンガーはワカンダの政権転覆を画策しますが、ブラックパンサーことティ・チャラに企みを阻まれて敗北します。
ブラックパンサーの敵役でもあるキルモンガーがかわいそうと話題になっているんです。
MCU作品のヴィランの中でも最もストーリーが深くて泣けるとも言われるキルモンガー。
そんなキルモンガーがかわいそうと言われる理由を探ります。
ブラックパンサーのキルモンガーがかわいそうと言われる理由5選!
キルモンガーさんは、所謂「可哀想(狂ってしまった)な悪」でした。あぁ、人気なの分かるなあ…と言うキャラ。ぶつぶつは屠って来た人数だそう。お父さんとのシーンが辛かった。 pic.twitter.com/L886DGw95g
— タツビ (@tatsubi_01) March 8, 2018
ヴィランであるはずのキルモンガーがなぜかわいそうと言われるのか?
その理由は5つあります。
- 理由①:ワカンダによって父を殺されたから
- 理由②:同胞のために戦いたいだけだったから
- 理由③:ティ・チャラと近い境遇なのに悪役にされるから
- 理由④:2つのルーツを持ったことで苦しむから
- 理由⑤:最後には自ら死を選ぶから
ブラックパンサーのキルモンガーがかわいそうと言われる理由とその根拠を詳しく見ていきましょう。
理由①:ワカンダによって父を殺されたから
キルモンガー/エリック・スティーヴンス/ウンジャダカ
訳もわからぬ幼少期に父を殺され、怒りと望郷の念を糧に生き延びた彼が、何も知らず王族に収まってる従兄妹を嫌悪するのは自然。What if…?の世界でも救われずあの扱い。
どう考えてもかわいそう。#個人的にかわいそすぎる実写化済みMCUキャラ pic.twitter.com/t9LnX2KTjW— Behold、 (@khaOS_logOS) March 6, 2022
ブラックパンサーのキルモンガーがかわいそうと言われる理由1つ目が、 ワカンダによって父を殺されたからです。
キルモンガーは、ワカンダ人の父・ウンジョブとアメリカ人の母との間に生まれたハーフ。
父・ウンジョブはワカンダ人であるにもかかわらず、世界中で差別を受ける黒人たちに助けの手を差し伸べないワカンダに対して反感を抱いています。
最終的に父・ウンジョブはワカンダから「裏切り者」とみなされ、兄であるティ・チャカに殺されてしまいました。
そして幼いキルモンガーは父の死を目の当たりにしてしまうのです。
父を殺され、祖国であるはずのワカンダにも見放されたキルモンガー。
キルモンガーの生い立ちはあまりにもかわいそうですよね。
理由②:同胞のために戦いたいだけだったから
父を殺された復讐を果たすために姑息な手を使わず正当な方法でワカンダの王になり、しかも弱い立場の黒人を救おうとしたキルモンガーは見方を変えれば間違いなくヒーローだ! pic.twitter.com/OZXTzPejoI
— ヒュー (@HughGot17040683) July 7, 2019
ブラックパンサーのキルモンガーがかわいそうと言われる理由2つ目が、 同胞のために戦いたいだけだったからです。
キルモンガーがブラックパンサーの座を奪おうとした真の目的は、同胞である黒人たちのためでした。
キルモンガーは父の意志を継ぎ、「新たな黒人国家」を築くためにワカンダの軍事力を利用しようと考えたのです。
同胞のために戦いたいという己の正義を貫いたキルモンガー。
手法は過激でしたが、全ては同胞のため、そして父の無念を晴らすためだったと考えるとかわいそうですよね。
孤独に戦い続けるキルモンガーの姿に涙した方も多いのではないでしょうか?
理由③:ティ・チャラと近い境遇なのに悪役にされるから
キルモンガー容赦ないとこめっちゃ好き
かわいそうな悪役でもあるんだけど pic.twitter.com/3SJFzOMPUW— ブラストホールぷれあわいプロト (@proto_praw) May 10, 2019
ブラックパンサーのキルモンガーがかわいそうと言われる理由3つ目が、ティ・チャラと近い境遇なのに悪役にされるからです。
キルモンガーの父・ウンジョブはワカンダの先代王であるティ・チャカの弟。
つまり、キルモンガーとティ・チャラは従兄弟にあたる存在です。
そんなティ・チャラも実はキルモンガーと似た境遇を持っています。
父を殺され、ワカンダの王座を巡って争うという点においては、どちらも同じような境遇なのです。
しかし、キルモンガーは考え方が過激であるがゆえに、ワカンダの人々から一切受け入れてもらえませんでした。
キルモンガーにも彼なりの正義があったのに、ティ・チャラとの扱いがあまりにも違いすぎてかわいそうという意見が多いようです。
理由④:2つのルーツを持ったことで苦しむから
#金曜ロードSHOW #金ロー #ブラックパンサー
キルモンガー 父とまだみぬ故郷への愛を胸にずっと復讐の権化として生きてきて ワカンダに凱旋し 憎しみを爆発させ爪痕を残し 父の言った世界一美しい夕日をずっと忘れずにいて それをみて散ったのかと思うといつも悲しくなる… pic.twitter.com/7C3bF5JRvc— Mёi@K (@mei_oz04) March 20, 2020
ブラックパンサーのキルモンガーがかわいそうと言われる理由4つ目が、 2つのルーツを持ったことで苦しむからです。
キルモンガーはワカンダ人とアメリカ人のハーフ。
ワカンダに父を殺されて以来、ワカンダから見捨てられアメリカで孤独に暮らすことを余儀なくされます。
幼い頃より父からワカンダの話を聞かされていたキルモンガー。
彼はワカンダこそ自分の祖国でありアイデンティティであると感じていたはずです。
それがわかるのが、ロンドンの大英美術館でのシーン。
キルモンガーは美術館のキュレーターに対し、展示されている工芸品はワカンダのものであり「盗品だ」と言い放ちます。
白人国家に暮らしながら、祖国のアフリカ国家に憧れを抱き続けていることがわかりますよね。
2つのルーツの間で苦しむキルモンガーをかわいそうと言わずしてなんと言えるでしょうか。
理由⑤:最後には自ら死を選ぶから
『#ブラックパンサー』の大きな魅力の一つは敵・ #キルモンガー⚡
ティ・チャラの王座を狙った彼の動機は純粋な思いだった…
「親父はワカンダは世界一美しいって言っていた」
戦いを終えたティ・チャラとキルモンガーを迎えたのはワカンダの美しい夕日🌄 pic.twitter.com/BoKY7UWAPq
— マーベル・スタジオ[公式] (@MarvelStudios_J) March 20, 2020
ブラックパンサーのキルモンガーがかわいそうと言われる理由5つ目が、 最後には自ら死を選ぶからです。
一度はブラックパンサーの座を奪ったキルモンガーですが、そのやり方はワカンダに受け入れられませんでした。
最終的にはティ・チャラとの激しい戦いによって致命傷を負います。
傷を治療するよう勧めるティ・チャラでしたが、キルモンガーはこれを断り、自ら死を選ぶのです。
そして死の間際にキルモンガーは、祖国であるワカンダの夕日を一目見たいと言うのでした。
自らの正義を誰にも認められず、最後は死を選ぶという展開はあまりにもかわいそうでしたね。
キルモンガーとティ・チャラが肩を並べて夕日を眺めるシーンは号泣必須です。
まとめ
ブラックパンサーは政治的な部分から感想言わないと申し訳ないほど現代社会な話ですが、あえて頭の悪い感想を言うと「可哀想系ヴィランのキルモンガーが魅力的過ぎてつらい」「冒頭インテリ眼鏡、MIT卒、諜報員で生い立ちがアレとか設定盛り過ぎ」「彼が平和に過ごす世界線の日常二次創作下さい」です pic.twitter.com/mMtmIkpCwU
— かわどう こゆき (@lgm_) March 8, 2018
以上、今回はブラックパンサーのキルモンガーがかわいそうと言われる理由についてまとめてみました。
最後にもう一度、ブラックパンサーのキルモンガーがかわいそうと言われる理由5つをおさらいしましょう。
- 理由①:ワカンダによって父を殺されたから
- 理由②:同胞のために戦いたいだけだったから
- 理由③:ティ・チャラと近い境遇なのに悪役にされるから
- 理由④:2つのルーツを持ったことで苦しむから
- 理由⑤:最後には自ら死を選ぶから
キルモンガーは「ブラックパンサーの敵」ではなく、自らの正義のために戦う影のヒーローだったのかもしれません。
たしかにキルモンガーはかわいそうと言えますが、キルモンガーとの戦いをとおしてティ・チャラはワカンダを開かれた国家にすることを決意するのです。
その意味では、キルモンガーは祖国であるワカンダを救ったとも言えますよね。
またキルモンガーは、黒人差別というアメリカ情勢に疑問を投げかけるようなキャラクターでもありました。
ブラックパンサーのキルモンガーはただかわいそうなキャラクターではなく、MCU作品の中でも最高のヴィランと言っていいでしょう。