『ファンタスティック・ビースト』では壮年期のアルバス・ダンブルドアを演じ、重厚な存在感と演技にますます磨きのかかるジュードロウ。
1972年、イギリス・ロンドン生まれのジュードロウは12歳から演技を始め、1994年、22歳のときに『ショッピング』で映画デビューを果たします。
その後は数々の話題作に出演、また『チューブ・テイルズ』(1999年)では監督も務めるなど、幅広く活躍。
20代の若い頃は端正な容姿を生かして、男性からも女性からも愛される役を演じるなど、奥深い魅力を発揮。
ジュードロウの代表作は数多くありますが、若い頃、特に20代に出演した映画の代表作を取り上げて、ご紹介したいと思います。
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ジュードロウが20代の時の名作映画5選!若い頃の代表作を紹介!
今夜のグラナダホームズは「ショスコム荘」。RDJホームズでワトソン演ってるジュード・ロウが出ているんだけど、こちらは録画で相棒リアタイです。 pic.twitter.com/vsEEnTo3h2
— suizouさんと他2021人 (@suizou) March 16, 2022
ジュードロウが20代の頃の代表作として、以下の5本の作品を選んでみました。
- オスカー・ワイルド
- ベント/堕ちた饗宴
- 真夜中のサバナ
- イグジステンズ
- リプリー
それでは一作ずつ順を追ってみていきましょう。
オスカー・ワイルド
突然紹介するけど私の1番衣装が好きな映画は「オスカー・ワイルド」です!!
ヴィクトリア朝の英国貴族の煌びやかな世界観がとっても素敵で大好きです~‼︎このチェックのセットアップ私も欲しい笑笑 pic.twitter.com/lEYfyplpkr— (@___mia06) December 20, 2021
- 作品名:オスカー・ワイルド
- 公開年月日:1997年10月17日
- ジュードロウの当時の年齢:25歳
ジュードロウが20代の時の名作映画として1つ目に挙げられる作品が、『オスカー・ワイルド』です。
『ドリアン・グレイの肖像』、『サロメ』などの小説や戯曲で知られ、奇抜な服装や言動で注目を集めたアイルランドの作家オスカー・ワイルド(1854年-1900年)の実話を基に映画化。
作家として成功したオスカー・ワイルドは、やさしい妻と息子にも恵まれ、安定した毎日を過ごしていましたが、30歳を過ぎるころから、自分は同性愛者だと自覚するようになります。
複数の青年と性的関係を持つようになり、オスカー・ワイルドに男色の噂が広まるようになったある日、パーティーに出席したオスカーの前に美しい青年貴族アルフレッド・ダグラスが現れます。
やがて二人の関係は性愛へと発展、深く離れがたいものへと変わっていきますが、同性愛を憎むダグラスの父クィーンズベリー卿は激怒。
オスカー達とクィーンズベリー卿との関係が悪化する中、ダグラス(通称ボジー)の兄が自殺を遂げてしまいます。
自殺の原因はオスカー達にあるとして、クィーンズベリー卿との関係はさらに悪化、事態は法廷闘争へともつれ込みます。
やがてオスカーは猥褻行為で逮捕、投獄され、出所はしますが妻とは死別、ボジーとも別れ、息子たちとも会えない中、パリにおいて1900年11月30日、46歳で世を去ることになります。
アルフレッド・ダグラス卿を演じたジュード・ロウは、まさに英国貴族といった端正な容貌と、絵に描いたような美青年ぶり。
この作品を機に同性愛を描いた映画への出演が多くなったのもうなずけます。
ベント/堕ちた饗宴
ベント〜堕ちた饗宴〜(97) pic.twitter.com/HUgN433SCj
— ベタニ画像bot (@PB_pict_bot) April 12, 2013
- 作品名:ベント/堕ちた饗宴
- 公開年月日:1997年10月4日
- ジュードロウの当時の年齢:25歳
ジュードロウが20代の時の名作映画として2つ目に挙げられる作品が、『ベント/堕ちた饗宴』です。
ナチスによるユダヤ人への迫害はよく知られていますが、迫害はユダヤ人にとどまらず、ジプシー(ロマ)、障害者などにも及んでいます。
そして、もうひとつの歴史であった同性愛者に対する迫害と、過酷な現実の中でも愛を貫いた男たちを描いたのが『ベント/堕ちた饗宴』です。
物語は退廃的な雰囲気の漂うベルリンの街から始まります。
クラブで働くマックス(クライヴ・オーウェン)は金髪の美青年ウルフ(ニコライ・ワルドー)とひと晩を過ごしますが、その翌朝、激しい靴音と共に親衛隊が乱入、ウルフは刺殺されます。
マックスは同棲相手のルディ(ブライアン・ウェッバー)とかろうじてアパートを脱出、ナチスが同性愛者を殺すことを知ったマックスとルディの逃亡劇が始まります。
二人はやがてゲシュタポに捕えられ、ルディは拷問によって死亡、マックスは自らの尊厳を捨てて生き延びる道を選びますが…。
1979年にマーティン・シャーマンの原作による戯曲が初演され、リチャード・ギアがブロードウェイでマックスを演じたことでも知られています。
『ベント/堕ちた饗宴』は戯曲の映画化で、ザ・ローリング・ストーンズのミック・ジャガーやチャーリー・ワッツが出演したことでも話題になりました。
肝心のジュード・ロウはというと、前半にチラッと出てくるだけなので、代表作とは言えませんが、若いころの出演作としてはかなり重要な作品だと思いますので、あえて選んでみました。
真夜中のサバナ
「真実は芸術と同じ。見る者による」
──『真夜中のサバナ』(’97) pic.twitter.com/6BnHjtpVm0
— 児玉美月(映画執筆家)☽⋆Mizuki Kodama (@tal0408mi) February 1, 2020
- 作品名:真夜中のサバナ
- 公開年月日:1997年11月21日
- ジュードロウの当時の年齢:25歳
ジュードロウが20代の時の名作映画として3つ目に挙げられる作品が、『真夜中のサバナ』です。
アメリカ南部ジョージア州の歴史ある美しい町サバナで実際に起きた殺人事件の顛末を描いたクリント・イーストウッド監督作品。
ジャーナリストのジョン・ケルソー(ジョン・キューザック)は、サバナで毎年開かれる豪華なクリスマス・パーティーを取材するために町を訪れます。
取材の許可を得るために町の名士であるジム・ウィリアムズ(ケヴィン・スペイシー)と会ったジョンですが、その夜、ジムの屋敷で発砲事件が発生。
ビリー・ハンソン(ジュード・ロウ)という若い青年がジムによって射殺され、ジムはビリーが押し入って発砲したため撃ち返したと正当防衛を主張します。
しかしビリーの手に硝煙反応がなかったことから、ジムによる殺人の容疑が浮上、事件は裁判へともつれ込みます。
ジョン・ベレントの体験を綴ったノン・フィクションの映画化で、架空の犬を散歩させる人や、糸で結んだアブを体の回りに飛ばせている男、ブードゥー教の呪術師など、風変わりな人物が登場。
ジュード・ロウの演じたビリー・ハンソンは男娼で、相手は女性でも男性でも構わないという男。
そんなビリーをジュード・ロウは存在感タップリに演じ、出番こそ少ないものの、強い印象を残しました。
しかし、映画的には淡々としてメリハリに乏しく、あまりパッとしない評判になってしまいましたが、イーストウッドらしいじっくりとした味わいの残る映画といえます。
イグジステンズ
イグシステンズ思い出した。 pic.twitter.com/eRJ8Cj99wm
— はまー 。 (@samohammer805) October 3, 2016
- 作品名:イグジステンズ
- 公開年月日:1999年4月23日
- ジュードロウの当時の年齢:27歳
ジュードロウが20代の時の名作映画として4つ目に挙げられる作品が、『イグジステンズ』です。
『ザ・フライ』(1986年)、『エム・バタフライ』(1993年)、『クラッシュ』(1996年)などの鬼才デヴィッド・クローネンバーグによるSFホラー。
脊椎に穴を開け、生体ケーブルを人体に直接つなぐことでヴァーチャル・リアリティーゲームを楽しめることが娯楽となった近未来の世界。
アンテナ社が開発した新作ゲーム“イグジステンズ”の発表会場で、開発者である天才ゲームデザイナーのアレグラ・ゲラーは選ばれたファンと一緒にゲームを体験することになります。
ゲームが開始されますが、遅れてやって来た青年ノエル・ディクターが奇怪な銃で突然発砲。
ノエルはゲーム会社や開発者に敵意を持つ“現実主義者(リアリスト)”で、混乱の中、ゲーム中のアレグラと責任者の男性が撃たれてしまいます。
アレグラは警備をしていたテッド・パイクルに助けられ会場から避難しますが、ゲームが汚染されていないか心配になり、テッドを説き伏せて再びイグジステンズを開始することになります。
現実なのか仮想空間なのか、一瞬も目を離せない二転三転するスリリングなストーリー展開。
クローネンバーグお得意のダークな映像感覚は、第49回ベルリン国際映画祭で芸術貢献賞を受賞。
ただし、生命体である人間とゲームを直接つなぐことによるグロテスクな面があるのも事実で、作品としては個人的な好みの影響する映画でもあると思います。
アレグラを助け、一緒に“イグジステンズ”の世界に入る青年テッド・パイクルにジュード・ロウ。
端正な容姿に演技力が加わり、美男俳優というだけではない実力派の片鱗をのぞかせます。
リプリー
「認めて欲しい…そんな純な気持ちが」
若者を連れ戻しに行く話。人に憧れ、近付きたくなる衝動が過ちに変わる。多くが共感できるが故に見逃せない道中。ようこそ奈落のラストへ#リプリー #thetalentedmrripley #マッドデイモン #ジュードロウ #映画好きな人と繋がりたい #映画好きと繋がりたい pic.twitter.com/UEUviOciKp— エバフリ (@EVERFREETIME1) February 16, 2022
- 作品名:リプリー
- 公開年月日:1999年12月25日
- ジュードロウの当時の年齢:27歳
ジュードロウが20代の時の名作映画として5つ目に挙げられる作品が、『リプリー』です。
単なる美男俳優としてではなく、確かな演技力を持った俳優として認められることになった作品で、ジュード・ロウの名前を一躍有名にしました。
1950年代、アメリカ・ニューヨーク。
貧しいけれど真面目な青年トム・リプリーは、偶然からプリンストン大学の卒業生と間違われ、同じプリンストン大学を卒業した息子を持つ大富豪ハーバート・グリーンリーフと親しくなります。
グリーンリーフに気に入られたトムは、イタリアに行ったきりで戻らない息子のディッキーを連れ戻すように頼まれ、報酬として1000ドルを約束されます。
イタリアの海辺で恋人のマージと日光浴を楽しむディッキーに、偶然を装って近づいたトムは、プリンストン大学の話題を持ち出し、ディッキーと親しくなります。
ディッキーは贅沢で優雅な生活の中にトムを引き入れ、またトム自身も、富豪の息子にありがちな身勝手で傲慢な性格ではあっても、どこか魅力的なディッキーに惹きつけられていきます。
トムにとってのディッキーの存在は、憧れ以上の同性愛的傾向へと強まり、それを嫌悪するディッキーの軽蔑を受けたトムは逆上し、ボートの上でディッキーをオールで殴り殺してしまいます。
フランス・イタリアの名作『太陽がいっぱい』(1960年)を『イングリッシュ・ペイシェント』(1996年)のアンソニー・ミンゲラがリメイク。
かつてモーリス・ロネが演じた役をジュード・ロウが軽快に演じ、第72回アカデミー賞の助演男優賞にノミネート。
受賞は逃しましたが、演技派としてのキャリアを積み上げるキッカケとなった作品となりました。
孤独な青年リプリーの内面を追ったサスペンス映画なのですが、輝く陽光にあふれた夏のイタリアを背景にもったことで青春の光と影を際立たせることに成功。
さらに、その華やかさに貢献しているのがジュード・ロウのファッションです。
大富豪の御曹司で遊び人という設定から、彼が身に着けた衣装はニューヨークの仕立て屋で誂えさせたものばかり。
“この作品では、彼が金持ちの青年であることをリアルに反映させる必要があった”と語るのは、コスチューム・デザイナーのアン・ロス。
いずれも50年代のファッションですが、現代にも通じるファッション性を見せるジュード・ロウの着こなしにも注目です。
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まとめ
12/29はジュード・ロウのバースデー!映画デビュー作は『ショッピング』!『真夜中のサバナ』で米国進出し以後は英米の映画で活躍!アカデミー賞は『リプリー』で助演男優賞、『コールド・マウンテン』で主演男優賞の候補に挙がりました!『ファンタビ3』『ホームズ3』『メガロポリス』が企画待機中! pic.twitter.com/vCRPiUD643
— Lovelife🌞 (@mylovelife0617) December 27, 2019
ジュードロウが20代の時の名作映画5選!若い頃の代表作を紹介! というこで、若き日のジュード・ロウの出演作を5本選んでみましたが、いかがだったでしょうか。
- オスカー・ワイルド
- ベント/堕ちた饗宴
- 真夜中のサバナ
- イグジステンズ
- リプリー
人気・実力を兼ね備えた現在のジュード・ロウからすれば、20代の頃は容姿端麗な青年の域を出てはいませんが、若々しい美青年としての魅力を十分に発揮しています。
また、上記の5作には含まれませんでしたが、SF映画の秀作『ガタカ』(1997年)では、事故によって選手生命を絶たれた元水泳選手として、暗い内面をのぞかせる演技を見せています。
12歳から始めたという演技のキャリアが、表面的な美青年の内に秘めた演技力として大きく育ってきたといえるのでしょう。
これからの活躍がますます楽しみなジュード・ロウです。