『竜とそばかすの姫』は国民的監督・細田守の新作とあって、家族で見ようと思っている人も多いですよね。
でも、「子供に見せたくない」という声がネットに沢山挙がっているんです。
どういう部分が引っかかるのでしょうか?
また、いったい何歳から見れるのでしょうか?
今回は「竜とそばかすの姫は子供に見せたくない理由5選!何歳から見れる?」と題して、その理由を詳しく考察していきたいと思います!
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竜とそばかすの姫は子供に見せたくない理由5選
竜とそばかすの姫。
模写。色鉛筆画。 pic.twitter.com/uYLEJdbwvr— ノブチヨ(低浮上中) (@8Nobuchiyo) September 23, 2022
竜とそばかすの姫は子供に見せたくないと言われていますが、その理由を5つ挙げてみました。
- 理由①主人公の母親の死
- 理由②ゆがんだ正義感を描いている
- 理由③いじめシーンがある
- 理由④虐待シーンがある
- 理由⑤主人公の顔が引っ搔かれて流血する
それでは、ひとつづつ解説していきますね!
理由①主人公の母親の死
「竜とそばかすの姫」(2021年)
ディズニー「美女と野獣」と雰囲気似てますね。何故か涙が出たんですが、「母の死」を乗り越えて肯定して素晴らしい歌でした。 pic.twitter.com/qJQTmLHgf9— ロッキー (@DjangoMatuoka) May 24, 2022
竜とそばかすの姫は子供に見せたくない理由1つ目は「主人公の母親の死」です。
主人公・鈴の母親は、川に取り残された子供を助けようとして事故死してしまいます。
しかも開始十数分でいきなりそのショッキングなシーンが始まるんです。
鈴自身も幼かったころの事故死です。
目の前で「お母さん行かないで!」と叫ぶ自分を振り切って、他の子供を助けに行く母親…
非常に残酷で悲しいシーンです。
もし私が幼い頃この映画を見ていたら「うちのお母さんもこうやって別の子を助けて死んでしまうのでは」と不安になったと思います。
もちろん物語的にはとても大きな意味があり、後々クライマックスで鈴は母親のふるまいをなぞるように行動するのですが…
親としては見せたくないシーンであることは間違いありません。
理由②ゆがんだ正義感を描いている
ジャスティス軍団
正義と秩序を守る自警集団。
当初は民衆から絶大な信頼を得、
バックにスポンサーが大量につくも、
次第に暴走し、人身を失い、
結果、民衆はサーッと去ってゆく。まさに「暴走する正義」
(竜とそばかすの姫) pic.twitter.com/9yFrdprgKS
— 森田洋之@「医療」から暮らしを守る医師/「人は家畜になっても生き残る道を選ぶのか?」発売中! (@MNHR_Labo) June 11, 2022
竜とそばかすの姫は子供に見せたくない理由2つ目は「ゆがんだ正義感を描いてる」です。
仮想世界“U”の中に、警察はいません。
その代わり自警団「ジャスティス」が、荒らし行為などを取り締まっています。
このジャスティス、正義の名のもとに行動しているようですが実態はかなり利己的な集団。
自分たちの価値観に合わないユーザーをアンベイル(生身の姿を暴くこと)しようとしています。
現実世界でも正義を振りかざして暴走してしまう人、いますよね。
世の中は完全な善悪で割り切れないものであるということは、大人にはわかります。
けれど、まだ小さい子に説明するのは難しいと思います。
理由③いじめシーンがある
今日はね、《竜とそばかすの姫》を見に行きだった。
映画を終わるとき、現実の僕とネットの僕、一体どこが違うか、どこか同じか、よく考えだ。
そして、言葉いじめや家庭内暴力こといつでもとこでもがある。じゃ、皆さんは「私に関係ない」って選ぶ?「助けたい」って選ぶ?ちょっと考えて教えてね。 pic.twitter.com/kSmJFC1Zaj— 千島翔(醬醬)📜😈🪄 (@chishima0430) October 30, 2021
竜とそばかすの姫は子供に見せたくない理由3つ目は「いじめシーンがある」です。
現実と仮想世界、それぞれに描写があるので個別に解説しますね。
鈴への中傷
学校一の人気者イケメン・しのぶと鈴は幼馴染。
そのおかげで昔から仲が良いのですが一部の女子に関係を誤解され、炎上してしまいます。
嫉妬混じりの詮索が、すさまじいスピードで鈴の元へ届きます。
これには「SNSで仲間外れにされたトラウマがよみがえった」という感想が。
ベルへの中傷
ベルが初めて歌うシーンや炎上シーンで、モブキャラと呼ばれる仮想世界“U”住人たちは中傷を浴びせます。
仮想世界ではそのコメント量が膨大で、映画内で可視化されると竜巻のようでした。
中傷の台詞がかなりリアルで、こちらも「いじめの経験がフラッシュバックして辛かった」という声が散見されます。
容姿や能力を直接的に批判する語彙(ごい)が増えてしまうことは、親として避けたいのは当然。
見えない側から一方的に中傷する行為は恐ろしすぎてあまり子供には見せたくないですね…
隣で見ている大人が「この人たちがやっていることはいじめなんだよ」としっかりと説明する必要があると思いました。
もしかしたら、心の傷に触れることが逆にその人の救いになる、という監督の真意があるのかもしれません。
理由④虐待シーンがある
『竜とそばかすの姫』、虐待描写を知らずに鑑賞して気分を害している人がTL上でも見受けられるので、鑑賞前の注意告知がなかったのは明らかな配慮不足だな…
そもそもレーティングがG(全年齢対象)というのも問題ある https://t.co/o6BaZ93DS0— アロンアルファ@WF5-07-16 (@allonalpha) July 25, 2021
竜とそばかすの姫は子供に見せたくない理由4つ目は「虐待シーンがある」です。
竜の正体である恵(けい)は父親から虐待をされています。
恵の体にはあざが沢山ありましたし、父親は鈴にも暴力をふるおうとします。
本作で一番ショッキングなシーンです。
未成年にとって、親の存在はあまりに大きいです。
大人が自分を傷つけようとするなんて想像もしていないような子たちが見たら…
多分怖くて泣いてしまうんではないでしょうか。
虐待シーンに関しては事前に警告を入れるなど、何か対策をするべきだったと思います。
理由⑤主人公の顔が引っ掻かれて流血する
前回の「鎌倉殿の13人」で、大好きな映画「竜とそばかすの姫」を思い出される。
同じく、川で母と別れるシーンだが、前者では八重の顔(マッチョ義村は忘れよう〜)、後者では鈴ちゃんの涙ボロボロが印象に残る。 pic.twitter.com/Wxhgl2p1lM
— セイ (@qRDZq9WVjM5VALl) May 31, 2022
竜とそばかすの姫は子供に見せたくない理由5つ目は「主人公の顔が引っ掻かれて流血する」です。
これは理由④にも出てきた、恵の父親の暴力による流血です。
わざとではありませんでしたが、手を出した拍子に鈴の顔が引っ掻かれてけがをしてしまうのです。
恵の父親による暴力は
- あざで暗示される
- 暴言
- つきとばす
- 小突く
といった直接的ではない描写でしたが、このシーンだけはしっかりと血が出ます。
鈴の表情に迫力を出すために、必要な描写だったのでしょうか。
でも痛そうなシーンは出来るだけ子供の目に入れたくないですね…
竜とそばかすの姫は何歳から見れる?
上記5つの理由を踏まえて、何歳から見れるのか考察していきたいと思います!
日本にはレーティングという、映倫(=映画倫理機構)が定めた4種類の規制カテゴリがあります。
これに基づいて考えてみたいと思います。
G (General Audiences)
全年齢が鑑賞可能。小学生以下が見てもショックを受けないよう慎重に配慮されています。
PG-12 (Parental Guidance)
一般的に幼児・小学生以下が見るには不向きで、刺激の強いシーンが含まれます。鑑賞の際には保護者の助言や児童が必要です。
R15+、R-15指定
15歳未満の入場・鑑賞が禁止。PG12より表現に刺激が強いシーンが主題に含まれます。
R18+、R-18指定
18歳未満の入場・鑑賞が禁止。きわめて暴力性が強かったり、性的な作品が該当します。
参照)映画倫理委員会
実際の『竜とそばかすの姫』のレーティングはG(全年齢)です。
ですが、批判が殺到していることから考えても、筆者はPG-12相当が妥当ではないかと思いました。
特に小学生以下には難しいシーンが多いのではないでしょうか。
細田守監督は直接的な犯罪・暴力描写はあまりしません。
しかし人間の深部に踏み込むような、後から思い出してイヤな気分になるトラウマ描写が得意な作家でもあるんですね。
例えばこのような描写です。
- 『未来のミライ』での不気味な駅
- 『ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島 』のオマツリ男爵
今作『竜とそばかすの姫』では後半、特に現実世界がシビアに描かれます。
小さいお子さんは都度説明してあげないと、そのダークさに怖がってしまう可能性があります。
せっかく楽しむために見ているのにトラウマになってしまったら可哀そうですよね…
12歳以下は横に大人がついて、シーンの意図など説明してあげるのがベターだと思います!
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まとめ
今回は「竜とそばかすの姫は子供に見せたくない理由5選!」と題して、以下の5つの理由を考察してみました。
- 理由①主人公の母親の死
- 理由②ゆがんだ正義感を描いている
- 理由③いじめシーンがある
- 理由④虐待シーンがある
- 理由⑤主人公の顔が引っ搔かれて流血する
また、「何歳から見れる?」に関しては12歳ごろから大人と一緒に見ることを推奨します。
ということは、しっかりと大人側が善悪の判断基準を持っていないといけませんね!
アニメ映画とはいえ簡単な作品ではなく、現代社会の暗部に踏み込んだ深い作品であることは間違いないですよ!