近年、F1ではエンジン供給などでの結びつきが強いメルセデスとマクラーレン。
この両者にはどんな関係があるのか、違いについて詳しくご紹介致します。
F1では、マクラーレンは過去にもメルセデスとタッグを組んでいましたが、2015年からホンダにパワーユニット(PU)切り替え、両者は決別しているのです。
しかし2020年には、2021年から再びメルセデスのPUを使うことが決まりました。
増々気になる両者の関係と違いを、紐解いていきましょう!
F1メルセデスとマクラーレンの違い
まず結論から言いますと、F1メルセデスとマクラーレンの違いは
- メルセデスはエンジン供給とスポンサー
- マクラーレンは個人レーシングチーム
となります。
メルセデスとマクラーレンは全く異なるものなのです。
メルセデスとマクラーレン
ではメルセデスとマクラーレンについてそれぞれ紹介していきましょう。
メルセデス
🔥🔥🔥 @LewisHamilton fires in a new fastest lap to extend his lead to 8s over VER
The Champion is DOMINATING this race! Could this be the day he finally claims that elusive first Interlagos win?#F1Rewind ⏪ #BrazilGP pic.twitter.com/71aXIqu6Dh
— Mercedes-AMG F1 (@MercedesAMGF1) March 21, 2020
メルセデスは、ドイツの自動車会社ダイムラーAGのブランドの一種です。
ダイムラーAG
- ダイムラー・トラックス
- メルセデス・ベンツ・バンズ
- ダイムラー・ファイナンシャル・サービスなどの部門がある
- 高級車部門はメルセデス・ベンツ・カーズ
このメルセデス・ベンツ・カーズが所有するブランドは
メルセデス・ベンツ、マイバッハ、スマート、メルセデスAMGがあります。
このうちメルセデス・ベンツはF1に、メルセデスAMGがDTMにワークス参戦しています。
マクラーレン
A start of the week shout out to McLaren fans around the world. Stay safe.#McLarenFamily 🌍🧡 pic.twitter.com/mx9f0DN8g2
— McLaren (@McLarenF1) March 23, 2020
マクラーレンはブルース・マクラーレン氏が1963年に設立したレーシングチームが基礎となっています。
現在はマクラーレン・グループの傘下にこれらの企業があります。
- F1参戦しているマクラーレン・レーシング
- 高級車開発部門のマクラーレン・オートモーティブ
- F1にECUを供給しているマクラーレン・エレクトロニクス
メルセデス・ベンツと旧マクラーレン・カーズ(現オートモーティブ)が提携して高性能市販車の開発・販売を行っていました。
マクラーレンは、ワークス参戦ではなく、プライベーター(個人)での参戦をしています。
F1メルセデスとマクラーレンの関係(2021年)
上記で記載した通り、メルセデスとマクラーレンは全く異なるものです。
メルセデスはエンジン供給とスポンサーであり、マクラーレンは個人レーシングチームとなります。
最初はメルセデスからすればマクラーレンは一番の協力関係でしたが、旧ホンダチームを買取し、自分のチームを持つレーシングチームのオーナーにもなったのです。
1995年から2014年までの間はメルセデス・ベンツとマクラーレンはパートナーシップを組んでおり、マクラーレンの株をメルセデスが40%保有していました。
メルセデスは、2011年までにマクラーレン・グループ株式を全てマクラーレン・グループに売却をし、エンジン供給については2014年まで続け、その年をもって20年間に渡る協力関係を終えたのです。
F1メルセデスとマクラーレンの決別から7年
F1マクラーレンとメルセデスは、2014年に決別することになりました。
しかしそれから7年後の2021年、マクラーレンとメルセデスは再度タッグを組む事になりました。
マクラーレンはメルセデスとタッグを組んでいた20年間、数々の成功を収めてきました。
しかし、その後ホンダ製PUやルノーPUに変えるものの、一度も表彰台に上がれる日は来なかったのです。
マクラーレンが2014年限りでメルセデスとの関係を解消し、ホンダとの契約を結んだ背景には、V6ターボ・ハイブリッドのPU時代に、ワークスチームでなければ戦えないだろうとの考えがあったのでしょう。
そして2年前にマクラーレンがホンダと関係を解消した際に、メルセデスはPU供給には後ろ向きだったのです。
マクラーレンが中団グループのチームとしてのポジションを確固たるモノとしたことが、今回の契約を結ぶ決め手となった可能性があるのではないでしょうか。
F1メルセデスとマクラーレンの成績
以下の表は、マクラーレンとメルセデスの成績を比較したものです。
上段は同じエンジン(つまりメルセデス製)を使っていた際の成績比較、そして下はマクラーレンが別のエンジン(ホンダおよびルノー)を使うようになった後の比較です。
こうして比べてみれば、マクラーレンの衰退ぶりは一目瞭然でしょう。
メルセデス VS マクラーレン
メルセデス | マクラーレン | |
勝利数 | 20 | 18 |
表彰台 | 46 | 49 |
ポールポジション | 27 | 10 |
ドライバーズチャンピオン | 1 | 0 |
コンストラクターズチャンピオン | 1 | 0 |
ポイント | 1582 | 1632 |
メルセデス | マクラーレン | |
勝利数 | 69 | 0 |
表彰台 | 141 | 0 |
ポールポジション | 74 | 0 |
ドライバーズチャンピオン | 4 | 0 |
コンストラクターズチャンピオン | 4 | 0 |
ポイント | 3362 | 296 |
まとめ
Hands up, who else can’t wait to see some more of this again? 🙋#WhenThisIsAllOver 💭 pic.twitter.com/GVtGNUMMIW
— McLaren (@McLarenF1) March 21, 2020
今回はF1メルセデスとマクラーレンの違いについて詳しくご紹介致しました!
パートナーシップを組んでいたこともあり、同じ会社と混同されることがある両者ですが、メルセデスはエンジン供給とスポンサー、マクラーレンは個人レーシングチームと覚えて下さい。
2021年から再びタッグを組むこととなる、メルセデスとマクラーレン。
表彰台から遠のいてしまっていたマクラーレンが、また返り咲くことができるのか今から楽しみです!