風立ちぬの評価が別れる理由5選!なぜ賛否両論なのか徹底解説!

風立ちぬの評価が別れる理由5選!なぜ賛否両論なのか徹底解説!風立ちぬ
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2013年に発表され、監督の宮崎駿がこの作品を最後に引退を表明するなど、様々な話題を呼んだ長編アニメーション映画「風立ちぬ」。

航空機設計に情熱を燃やした実在の人物堀越二郎の半生を、作家・堀辰雄の体験をもとにした小説「風立ちぬ」をからませて、詩情あふれる映像美でつづった秀作です。

 

そんな「風立ちぬ」なのですが、その反面、気持ち悪い、なんだかよく分からない、など評価の別れる意見があり、賛否両論があります。

なぜ評価が別れるのか、その理由については色々な意見があります。

 

以下では、「風立ちぬ」の賛否両論について、それはなぜなのか、その理由を5つ挙げてみました。

 

風立ちぬの評価が別れる理由5選!なぜ賛否両論?

 

「風立ちぬ」の評価が別れる理由については、感動した、いい映画だった、という反応がある反面、否定的な意見もあります。

ここでは否定的な意見をもとに賛否両論の内容を見ていきましょう。

 

  • 理由① 主人公・堀越二郎の声を担当した庵野秀明あんのひであき氏のセリフが棒読み
  • 理由② 戦闘機や地震の地鳴りなど、効果音が人の声なので気持ち悪い
  • 理由③ 専門用語が多く、子どもと一緒に楽しめない
  • 理由④ 自分勝手な主人公に共感できない
  • 理由⑤ これまでのジブリ作品と違って、ファンタジー性が無い

 

それでは一つずつ見ていきましょう。

 

理由① 主人公・堀越二郎の声を担当した庵野秀明氏のセリフが棒読み

 

「風立ちぬ」の評価が別れる理由1つ目は、主人公・堀越二郎の声を担当した庵野秀明氏のセリフが棒読み、ということが挙げられます。

 

 

おそらく、「風立ちぬ」を見始めて、まず違和感を覚えるのが主人公の声を担当した庵野秀明氏に対するものだと思います。

堀越二郎の少年時代の声を担当したのは鏑木海知かぶらぎかいちさんで、こちらはテレビドラマやCMなどで子役として活躍していましたから、違和感なく、スンナリと物語の世界に入っていけます。

 

庵野秀明氏の場合は声優経験の無い素人ですから、セリフが棒読みに聞こえたり、抑揚のないボソボソとしたしゃべり方が否定的な意見につながったようです。

 

>>風立ちぬの主人公の声優は誰?下手でひどいと言われる理由3選!

 

>>風立ちぬの声優は失敗?下手と言われてしまう理由5選!

 

理由② 戦闘機や地震の地鳴りなど、効果音が人の声なので気持ち悪い

 

「風立ちぬ」の評価が別れる理由2つ目は、戦闘機や地震の地鳴りなど、効果音が人の声なので気持ち悪いということが挙げられます。

 

 

映画を見始めてしばらくすると、アレッ と思うことにぶつかります。

プロペラの音などが人間の声のように聞こえる。

それもそのはずで、「風立ちぬ」の効果音のほとんどは人の声によるもの。

 

監督やプロデューサーはリアリティーへの追求は捨て、効果音を人の声にしたようですが、人の声による肉感的な響きは、無機質なものに対しては不気味で気持ち悪いと感じます。

 

>>風立ちぬの効果音が気持ち悪いと感じる理由とは? 人の声って本当?

 

理由③ 専門用語が多く、子どもと一緒に楽しめない

 

「風立ちぬ」の評価が別れる理由3つ目は、専門用語が多く、子どもと一緒に楽しめないということが挙げられます。

 

 

堀越二郎は航空機技術者で、航空機設計への情熱を燃やし続けた人ですから、そのために航空機に関する専門用語なども飛び交い、その方面の知識がないと分かりづらいことがあります。

監督の宮崎駿も言っているように、もともとアニメは子供向けであり、家族で楽しむことが前提となっています。

 

子どもを連れて「風立ちぬ」を楽しもうとした親子連れが、少なからずの専門用語にウンザリしたのではないでしょうか。

 

理由④ 自分勝手な主人公に共感できない

 

「風立ちぬ」の評価が別れる理由4つ目は、自分勝手な主人公に共感できない、ということが挙げられます。

 

「風立ちぬ」の中には煙草を吸うシーンが多く登場します。

職場での喫煙、高級ホテルでの喫煙、堀越自身やその上司、親友の本庄などもよく煙草を吸います。

中でも、結核に侵された菜穂子なおこの前で煙草を吸う堀越の姿に、相手を思いやる姿勢に欠け、航空機のことしか頭にない男といった印象が広がったようです。

 

理由⑤ これまでのジブリ作品と違ってファンタジー性が無い

 

「風立ちぬ」の評価が別れる理由5つ目は、これまでのジブリ作品と違ってファンタジー性が無い、ということが挙げられます。

 

「風の谷のナウシカ」(1984年)を始め、「となりのトトロ」(1988年)、「魔女の宅急便」(1989年)など、夢にあふれた楽しい作品を数多く生み出してきたスタジオジブリ。

それが一転。

太平洋戦争に突き進んだ日本の世相を背景に、恋人(のちに妻)が死のやまいに侵されて亡くなるという悲劇を扱っていますから、楽しい映画を期待した観客にとっては、アテ外れだったでしょう。

 

まとめ

 

以上、「風立ちぬ」の評価が別れる理由5選!なぜ賛否両論なのか徹底解説!として見てきましたが、いかがだったでしょうか。

 

  • 理由① 主人公・堀越二郎の声を担当した庵野秀明あんのひであき氏のセリフが棒読み
  • 理由② 戦闘機や地震の地鳴りなど、効果音が人の声なので気持ち悪い
  • 理由③ 専門用語が多く、子どもと一緒に楽しめない
  • 理由④ 自分勝手な主人公に共感できない
  • 理由⑤ これまでのジブリ作品と違って、ファンタジー性が無い

 

映画の評価には、それを見る人の価値観や好き嫌いが反映されますから、見終わった後の評価に賛否両論があるのは、むしろ当然といえます。

しかし、「風立ちぬ」に数多くの賛否両論があるというのは、スタジオジブリの影響力の大きさを物語っているといえるでしょう。

 

理由の①から⑤までを見ていきますと、なるほどと思える反面、喫煙シーンが多く登場するのは、当時の時代背景を考えると、喫煙者が多いのは自然でもあります。

堀越が菜穂子の前で煙草を吸うのは、現代の感覚からすれば、ケシカラン男だ! と憤慨するのは当然です。

しかし当時はまだ喫煙者がもたらす副流煙の害についての知識はなかったはずで、これは時代を考えれば仕方のないことかもしれません。

 

堀辰雄の小説「風立ちぬ」が、トーマス・マンの「魔の山」と同じくサナトリウム文学に位置するものであるため、それを融合させたアニメ「風立ちぬ」が悲劇を伴うのは避けがたいことです。

「風立ちぬ」は、子ども向け、というよりは大人向けのアニメといえ、感動した、涙が止まらなかった、といった評価があるのもうなずけます。

 

賛否両論、様々な意見がありますが、筆者としては、素晴らしい内容の映画だと思います(庵野秀明氏の声や効果音が人の声なのには引っ掛かりましたが)。

細部にこだわった描写、幻想的な風景、仕事や人生に対する矛盾への問いかけ、文学性豊かな情景など、悲劇的ロマンをからませた大人のアニメといえるでしょう。

 

 

また、風立ちぬに似たアニメ・実写映画作品をこちらでまとめています。

>>風立ちぬに似たアニメ映画5選!観ないと損をする名作はこれだ!

 

>>風立ちぬに似た実写映画5選!1度は観ておくべき名作を厳選紹介!

 

 

 

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